目次
はじめに:知ってるつもりが落とし穴?
筋トレを続けていると、トレーニング理論や栄養知識など、いろいろな情報に触れる機会が増えます。でも実は、中・上級者ほど“思い込み”にとらわれやすいのも事実。ネットやSNSで広まる情報を鵜呑みにすると、せっかくの努力が遠回りになってしまうことも…。
今回は、筋トレ経験者でもハマりがちな“あるある勘違い”を10個、ピックアップして解説します。
「10回3セット」が基本?
筋トレの定番といえば「10回3セット」。一回のトレーニングの目標として10回挙げることを意識している人も多いはず。
でもこれは“10回やれば効果がある”という意味ではなく、“10回で限界になる負荷(=10RM)で行う”というのが本来の意味です。
実際には8回でも12回でもOKですが、大切なのは「限界まで筋肉に刺激を与えられたかどうか」。回数に縛られず、自分に合った負荷とフォームで丁寧に効かせましょう。
筋肉痛がなければ効いてない?
筋肉痛があると「効いてる」と感じやすいですが、筋肉痛の有無=筋肥大とは限りません。むしろ、トレーニングに慣れてくると筋肉痛は出にくくなってきます。
重要なのは、「しっかり負荷をかけて追い込めたか」。逆にいつまでも筋肉痛が取れない場合はオーバートレーニングの可能性も。体のサインを見逃さず、適度な休養も意識しましょう。
パンプすれば成長してる?
パンプアップは達成感がありますが、あくまで一時的な生理現象。パンプ=筋肥大ではありません。
ただし、パンプ時には細胞が膨張し、「このままじゃ壊れる!」というシグナルから筋合成が促されるとも言われています。パンプはあくまで刺激の一要素。「見た目」ではなく、「効かせる意識」でトレーニングしましょう。
高重量=正義?
重量が上がると嬉しいもの。でも、フォームが崩れていたり、狙った部位に効いていないなら逆効果。チーティングを無自覚に使っていると、関節や腱に負担がかかることもあります。
時には重量を下げて「効かせる動き」に立ち返ることも大事。安全に、効果的に筋肉を育てましょう。
追い込めば成長する?
「限界までやればやるほど効果的!」と、毎回オールアウトしていませんか? 筋肉はトレーニング後に回復してこそ成長します。常に全力で追い込むと回復が追いつかず、むしろ筋肥大を妨げることに。
「休む=甘え」ではなく、「休む=伸ばす時間」と捉えましょう。
有酸素は筋肉を減らす?
筋トレ直後の有酸素は、筋肉の合成を妨げるリスクがあるのは事実。でも有酸素自体が悪いわけではありません。
脂肪燃焼や血流促進、心肺機能向上などの効果を活かすには、**「筋トレと別日に行う」**のがベスト。目的に応じて、有酸素と筋トレを“切り分けて戦略的に使う”ことがポイントです。
空腹トレの方が脂肪燃える?
「空腹でトレーニング=脂肪が燃える」は危険な考え。空腹状態では、筋肉がエネルギー源として分解されるリスクがあります。
しかもパフォーマンスが落ち、しっかり追い込めない。軽くでも炭水化物を摂ってからトレーニングする方が、結果的に筋肉も脂肪燃焼も効率よく進みます。
筋トレすればすぐ痩せる?
筋トレは痩せやすい体をつくる“下地”になりますが、筋トレ自体の消費カロリーは思ったほど多くありません。
大事なのは、筋肉を育てて代謝を上げること+食事管理。PFCバランスや摂取カロリーの見直しも忘れずに。即効性よりも、長期的な体づくりを意識しましょう。
メニューを毎回変えないとダメ?
「筋肉が慣れるから、毎回違う種目を!」というのも半分正解、半分誤解。刺激の変化は大切ですが、種目をコロコロ変えすぎるとフォームが安定せず、狙った筋肉に効かせにくくなります。
まずはベース種目(例:ベンチプレス)をしっかり習得し、そこに負荷・スピード・休憩時間などの“中身の変化”を加えることで、安定した筋肥大を狙いましょう。
サプリ飲んでるのに変わらない?
プロテインやサプリを飲んでいるのに変化がない…そんなときは、まずトレーニング・食事・睡眠という基本を見直してみましょう。
サプリはあくまで“補助”。土台が整っていないまま摂っても、効果は発揮されません。順序を守って、必要なものを必要なタイミングで取り入れましょう。
おわりに:努力よりも“戦略”が成果を生む
筋トレの勘違いは、誰もが一度は通る道。でも、正しい知識を持てば、もっと効率よく・安全に体を変えていくことができます。
筋トレは「努力」よりも「戦略」。情報に流されすぎず、自分の体と向き合いながら、最短ルートで理想の体を手に入れましょう!