実は重要!“縁の下の力持ち”ビタミンB群
筋トレに励む人なら、「たんぱく質」「糖質」「脂質」といった三大栄養素には敏感でも、ビタミンの重要性は見落としがち。でも実は、これらの微量栄養素がうまく機能しないと、どれだけ食事を工夫してもパフォーマンスや筋肉の成長は頭打ちになってしまいます。
ビタミンB群は、糖質や脂質をエネルギーに変えたり、たんぱく質を筋肉に合成したりと、筋トレと非常に相性のいい栄養素。しかも水溶性なので体内にストックされにくく、日々の食事やサプリでこまめに補う必要があります。
そこでおすすめなのが「ビタミンB50」というサプリメント。これは、B1・B2・B6をはじめとしたビタミンB群を一律50mgずつ配合しており、1粒で手軽にまとめて補える優れものです。
「えっ、推奨量の何十倍も摂って大丈夫なの?」と心配になるかもしれません。でも大丈夫。多くのビタミンB群には明確な「耐容上限量(最大摂取量)」が設定されていないか、あってもビタミンB50の範囲内。過剰分は尿として排出されるため、50mg前後であれば安全性も高いとされています。
各ビタミンB群の働きとポイント
ビタミンB1:糖質をエネルギーに変える“スタミナ源”
ビタミンB1は、主に「糖質をエネルギーに変える」働きを担います。トレーニング前にご飯やバナナを摂っても、B1が不足していれば効率よくエネルギーに変わらず、パフォーマンスが落ちてしまいます。
さらに、神経系の働きを助ける作用もあり、筋肉と脳の連携をスムーズにすることで、フォームの安定や集中力の維持にも貢献します。
- 推奨量(男性):1.4mg/女性:1.1mg
- ビタミンB50の含有量:50mg
- 耐容上限量:設定なし(安全性が高い)
ビタミンB2:脂質代謝を助け、体脂肪燃焼にも関与
脂質を効率よくエネルギーとして使うには、ビタミンB2が不可欠。筋トレによる脂肪燃焼効率を高めたい人にとって、非常に重要なビタミンです。加えて、活性酸素のダメージを抑える抗酸化作用や、肌・粘膜の健康を守る働きもあります。
- 推奨量(男性):1.6mg/女性:1.2mg
- ビタミンB50の含有量:50mg
- 耐容上限量:設定なし(安全性が高い)
- ※尿が黄色くなるのはB2による自然な現象なので心配不要。
ビタミンB3(ナイアシン):血流促進とエネルギー生産を支える
ビタミンB3(ナイアシン)は、糖質・脂質・たんぱく質すべてのエネルギー変換に関与する「代謝のオールラウンダー」。特に筋トレ中の持久力やパワー発揮の裏で活躍しており、筋細胞への血流改善にも役立ちます。
また、脂質異常(コレステロール)を改善する作用もあり、トレーニーの健康管理にもプラスに働きます。
- 推奨量(男性):15mg/女性:11mg
- ビタミンB50の含有量:50mg(※ニコチン酸換算)
- 耐容上限量:300mg(ナイアシンフラッシュに注意)
※一部の人はナイアシンで「ほてり」「かゆみ(ナイアシンフラッシュ)」が出ることがありますが、一時的で無害です。食後の摂取が推奨。
ビタミンB5(パントテン酸):疲労回復とストレス耐性をサポート
ビタミンB5は、「コエンザイムA」の材料として、エネルギー産生とホルモン合成の両方に関わる重要な栄養素です。筋トレによる疲労やストレスに対応するための副腎ホルモン(コルチゾールなど)をつくる過程にも関与しています。
また、乳酸の代謝にも影響するため、筋肉の疲労回復にも貢献します。
- 推奨量(目安):5mg(性別共通)
- ビタミンB50の含有量:50mg
- 耐容上限量:設定なし(安全性が高い)
ビタミンB6:たんぱく質代謝と筋合成を支える
ビタミンB6は、たんぱく質の代謝に関わり、筋合成をサポートする最重要ビタミンのひとつです。食事やプロテインから摂ったたんぱく質を効率よくアミノ酸に分解・再構築することで、筋肉の成長をしっかり後押ししてくれます。
また、ホルモンバランスや神経伝達物質の生成にも関わるため、筋トレ中の集中力やストレス対策にも一役買ってくれます。
- 推奨量(男性):1.4mg/女性:1.1mg
- ビタミンB50の含有量:50mg
- 耐容上限量:60mg/日(B50の50mgは範囲内)
- ※長期で大量摂取(100mg以上)を続けると神経症状のリスクが報告されていますが、ビタミンB50の範囲であれば問題ありません。
ビタミンB7(ビオチン):筋肉の分解を防ぐ“裏方”ビタミン
ビオチンは、アミノ酸の代謝や脂肪酸の合成を支え、筋肉の分解(カタボリック)を防ぐ作用が期待されるビタミン。特に糖質制限中や減量期など、筋肉の維持が難しいタイミングで重要性が高まります。
肌や爪、髪の健康にも関係しており、身体づくりのトータルサポート役です。
- 推奨量:50μg(マイクログラム)
- ビタミンB50の含有量:50μg(=0.05mg)
- 耐容上限量:設定なし(安全性が高い)
ビタミンB9(葉酸):筋修復と細胞の再生を助ける“再生ビタミン”
葉酸は、細胞分裂や赤血球の生成に必要なビタミンで、筋トレ後の筋肉修復や回復プロセスを裏で支えています。鉄分との相性も良く、持久力や酸素運搬力を底上げしたい人におすすめです。
また、体内でのDNA合成にも関わるため、トレーニングによる細胞の更新にも貢献。
- 推奨量:240μg
- ビタミンB50の含有量:400μg
- 耐容上限量:1,000μg(合成葉酸として)
ビタミンB12:神経と筋肉の連携を高める“伝達系ビタミン”
ビタミンB12は、神経伝達や赤血球の合成に関わる栄養素で、筋肉の動きと脳の信号伝達をスムーズにする役割を果たします。トレーニング中の集中力やフォームの安定、そして持久力アップにも貢献します。
不足すると貧血や神経障害を引き起こすリスクもあるため、特にベジタリアンの方は注意が必要です(動物性食品に多く含まれるため)。
- 推奨量:2.4μg
- ビタミンB50の含有量:50μg
- 耐容上限量:設定なし(安全性が高い)
補足まとめ:B50はバランス良く網羅できる便利サプリ
ここまで紹介したビタミンB群すべてを日々の食事で網羅するのはなかなか大変。ビタミンB50は、各ビタミンを適切な範囲で高濃度にまとめて配合しているため、筋トレ民にとって非常に効率的な選択肢です。
耐容上限量を大きく超えることはなく、**「必要なときに必要な分が使われ、余分は自然に排出される」**という水溶性ビタミンならではの利点を最大限に活かすことができます。
結論:筋トレ民には“攻めのビタミンB群補給”が必要!
三大栄養素(PFC)は筋トレのベースですが、それを最大限活かすためには“微量栄養素の土台”が不可欠。中でもビタミンB群は、エネルギー代謝・筋合成・疲労回復すべてに関わる「攻めの栄養素」です。
食事から摂るのが理想ですが、実際は毎日すべてのB群をバランスよく摂るのは難しい。だからこそ、ビタミンB50のようなマルチB群サプリでの戦略的補給が、筋トレ効率を高めるカギになります。